「創立125周年に寄せて」
明治国家の「奇跡」と軌を一にする早実人材育成の「軌跡」
昨年末の選挙により、再選が決まりました。選挙結果は校友会の皆さんからの「もっと頑張れよ!」という叱咤激励の声が反映されているものと肝に命じております。今年4月から会長として5目の会務を預かることになりました。私にとっては本当に胸が引き締まる思いです。選挙の際に掲げた所信表明を着実に実行していきたいと決意する次第です。
さて、今年は早稲田実業学校創立125周年という記念すべき節目の年に当たります。皆さんもご存じのように125年は早稲田大学の前身である東京専門学校を設立した大隈重信老侯が唱えた人生125年説が論拠となっています。大隈老侯は「人生は25年で1回りする。そして、25年を5回繰り返すことによって成熟する」と定義しました。
我が母校・早実が1901年(明治34年)に創立された当時は国家資本が目覚しい台頭を見せていました。官営・八幡製鉄所(現日本製鉄)が創業したのも、20世紀劈頭のこの年です。大隈老侯は、開国明治の人材難を嘆き、「自由闊達で才木に優れた独立心旺盛な人材育成が必要だ」と唱えて、早稲田大学四尊の1人であり、明治期の自由主義経済学者でもあった天野為之先生に命じ、創立したのが中堅実業家の育成を目指すわが母校・早実でした(「早実スピリットの源流を求めて」。渡邉重範著=参照)。
そのDNAは早実新世紀といわれる現在でも受け継がれていることは間違いありません。日露戦争で大国・ロシアを破るなど、明治期の日本が開国後のわずかな期間で欧米列強と肩を並べるようになった世界史上に類を見ない奇跡も、わが母校・早実の校是と校訓から生まれた人材育成の軌跡と軌を一にするのではないでしょうか。もちろん、いまを生きるわれわれ校友の中にも、早実を巣立ってからさまざまな分野で、活躍されているOB&OGの皆さんがたくさんいます
創立125周年、わが母校・早実はいままさに成熟の極みを迎えるとともに新世紀の扉を開けようとしています。
そして、今年も春一番が吹き荒れる頃に早実新世紀を担う高等部卒業生の皆さんが母校から巣立っていきます。「ご卒業おめでとうございます!」とエールを贈らせていただくと同時に、わが母校の校是と校訓を胸に新たな第1歩を踏み出していただきたいと思います。近未来の日本から生まれる新たな奇跡も、早実新世紀を象徴する卒業生のみなさんの軌跡と軌を一にしていることでしょう。
2026年2月吉日
昭和51年卒 校友会会長・池田哲雄

